人格の侵略
「私の中の住人は皆もう気づいていた━━━」
師のエッセイを余暇で読んでいる。
その中で刺激を受けた記事の内容が、仕事の私が、プライベートの私を妨害している(要約)というものであった。
はて、と振り返ると自分にも心当たりが。
近頃、自分でも驚くほど家の家事をしっかり(というと大袈裟である。一般の感覚でいう普通の掃除や、ゴミは溜め込まずすぐ捨てる、使ったものを元に戻す、という程度である)こなしている。
そのため、つい最近まで我が家は凄惨たる状況であったものが驚くほど見違えているのだ。
その変化によもや自身が驚いている。
さて、この変化はどこから?そう問うた時に、真っ先に思い浮かんだのが同じ「仕事の私」
であった。
元々怠惰な性分で面倒くさがり、明日出来ることは今日やらない、そんな人間である自覚はあるのだが、仕事だとさすがにそうもいかない事が多い。
その上今職場がリニューアルの為てんてこ舞いで、明日どころか今日やっても終わらない状況が続いている。
トドメにこの怠惰に上司から一喝された記憶も新しい。
そんなふうに仕事をこなしていると、自然と生活にも変化が出てきてしまったのだ。
今まである程度色々溜め込んでいた家事類も、遊びに出かける前に片しておかないと何となく落ち着かない、そんな性分になったのだ。
まさに人格の侵略である。
師はプライベートを妨害されてしまっていたが、私の場合はまさかの生活が一定の水準に戻るというまさかのプラスに作用したのであった。
しかし、この侵略はやっぱり侵略なので他にも変化に自覚がある。
大袈裟に言うと、プライベートの自分がいない。
恋人といる時はけっこう、明るいテンションで普段はいるのだが、自明にそれが減った。
お互い、どちらかが何かをしてる時は大体ちょっかいを出すのだが、明らかに自身からのそれが失われたのだ。
しかし、変わったのは私のほうなので恋人はいつも通りなのである。(恋人がするちょっかいは明るい時の私がとってる行動の真似事である)
そして、ここ最近の私から見ると、プライベートの私は大変疲れるやつなんだなという発見があった。
なので彼氏に「おれってこんなめんどくさいやつだったんだね」「なんか今までごめん」といった言葉まで飛び出る始末だ。
そして今、仕事の人格に支配された私に自宅に居る時の私は殺されてしまった。
いや、生きているのかもしれないが、MPが足りず召喚出来ないといった感覚に近いのかもしれない。
前半持ち上げておいてなんなのだが、やはり私の使い方はしっかり分けられるのが望ましいのだと、今ひしひしと感じている。
使い分けにもMPが必要なのだから、それがなかなか難しい現状だ。
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ちょっとずつ書き進めていたらやや支離滅裂な感じになってしまいました。
メリットが少なからず私にはあったものの、仕事に支配された自分は気が休まることはないし、とても疲れます。
この記事の後編書くことで自身を整理出来たのが幸いしてか、やっと今日仕事の自分から解放された気分です。
どうでもいい話ですが、性格と人格の差異は未だによく分かっていません。お粗末。